牡蠣の人と空飛ぶ教室

※この作品はフィクションであり、実在する、人物・地名・団体とは一切関係ありません。

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「京都」とか「京風」とつけるだけで、なんでもそれっぽくなるスゴさよ。

今朝、例のごとく夜行バスで京都から生還できた。ここしばらくでも類をみないくらい濃密な36時間だった気がする。つらかったのは、化け物モードと同じレベルのテンションを要求されるにも関わらず、表立っては「おだやか」に人の話をひたすら聞かないといけなかったことだ。

そもそもの事の起こりを辿れば、俺が師匠であり、後ろ盾であり、ビジネスにおける育ての親であり共同経営者・・だった?「ドン」に逆らった・・結果として逆らったことになった・・のが始まりだ。

牡蠣の人が人類史上はじめてとなる(実現できたらノーベル賞ものってことだね)人類と自然との共存共栄を成すのに、必要だとおもう7つの柱がある。

人類と定義する以上、ヒトのやることはヒト次第。つまりは人材育成も大きな軸となっていく。で、ゲームで荒稼ぎしていたときに、とある学校(学園)を手に入れていた・・というかそもそもそのドンの持ち物をひとつだったのだが。

他の6つの柱にもいえることなのだが、つまりは「ドンの逆鱗に触れ取り上げられてしまった」状態にある。の騒乱のときに、俺は俺で手を打ち・・見事にそのほとんどが三すくみの状態にあるんだ。現場の人間で適正に維持管理されてるってことだね。その範疇にいける発展も失敗もおきてるが、つまりは「完全に取り上げられなかった」ってこと。

となったあとに、ドンとしては「完全に手を引く」or「やるなら条件を満たしてちゃんとやれ!」という選択を俺に迫ってきた。正確には迫って来てる、あの手この手で。これは俺とドンのゲームってわけなのです。

そして、この学校に関していえば、3人のプレイヤーにそれぞれ別の権利を与えてしまってる。そしてそれが当初の計画からいけば、来年竣工予定の校舎(キャンパス)含めて、いま崩壊・・俺の計画がね・・実現できなくなる危機を招いている。

結局、もともとの持ち主であるドンにすべて返還されたら、ものの数秒で解決することなのだろうが、そうなったら、俺のこの12年が無駄になる。7つの柱がひとつでも欠けたら、俺の描く偉業からはほど遠くなる。少なくとも俺はイメージできなくなる。つまりはできなってことだ。

さすがドンだと思えるのは、元サヤに納まるならば、なんら問題のない手を打っていることだ。簡単にいえば、3人のプレイヤーにそれぞれ、ひとりに土地や建物の権利を、ひとりに経営権を、ひとりに実質の運営の権限を与えている。

つまりはそれぞれが牽制しあい、見事に潰し合いながらも、そもそもの利権を失わないようにギリギリカヴァーし合い、見事な現状維持+ちょっとづつ発展を成している。

これだけ、話せば、必要な時が満ちるまで、そのまま放っておけばいい・・たしかにその通りなのだ。そうなるように4年前のドンとの騒乱のときに手を打ったし、そうなるように例のごとく伏線や布石を敷いていた。

ドンだってバカではない。どっちにしろ自分に損はないとわかってるから、この執行猶予状態に付き合ってくれてる・・ドンは「わざわざ」牡蠣の人が奪還・反撃するチカラを取り戻すまで猶予を与えたとして、まさに執行猶予したとしても、学校は「現状維持+ちょっとづつ発展」状態だし、仮に俺が奪還しても、また別の進展発展が望める。つまりは損がない。

なら、なぜそんなある意味理想の状態を蒸し返すようなことをしたのか。奪還の準備が整った?答えは否。はい、そうです。このブログの読者ならすでにお察しの通り、例のハングオーバーの余波です。

まったく覚えていないのだが、ハングオーバーしているときに、よりによってそのくだんの3人に、事細かくなにやら「指示」をだしたらしいのだ・・俺が。

そしてそれはとんでもない局面に一石を投してしまっていたらしいのだ。まぁ、結局は、夢だってなにも気になっていないものは視ない。つまりは、ハングオーバーしていたときも気になっていても、必死に蓋をしていたことに手を付けてしまったにすぎない。

この学校の件も、こんな状態でもなぜか計画は順調に進行。そして来年竣工予定の新校舎・・というか一大キャンパスの利権のせいで、この3人がまさに崩壊の危機・・ということを察してはいたからだ。

だが、正直、準備不足・・というより俺はいま「文なし」な上に「家なき子」だ。だったら・・いくらつらくとも・・もうひとつの解決策である「ドンの元に還る」という流れが正しいのではないか。というかもはや、いくら俺がくやしかろうが、その流れしかないのではないかと。

まったく手がないわけではなかった。が、その勝率は1%あるかないかだ。下手するとカキまわるだけカキまわして、すべてを無に帰するどころか、とんでもない迷惑な爆弾を爆発させることになる・・牡蠣の人だけに「カキまわす」いつものお家芸も、7つの柱を破壊してしまったら、すべてが瓦解する。土台(ステージ)がなきゃ、ゲームなんてなにひとつ成り立たない。

そのたった1%も勝率がないゲームを・・ハングオーバーのときに・・どうやら発動させてしまっており、もうあとには引けない状態になっている。それがいまなわけだ。そしてよりによって、その作戦は、あらためてドンの逆鱗にふれる。なぜなら、どっちにしろドンの損のない状態から、その俺のクソあがきのせいで、すべてが崩壊するおそれがあるからだ。

学校ってのはそれなりにいろんな利権があって、少なくとも国のいろんな許可がないと成り立たない。逆にいえば、一度創立できてしまったら、いろんなビジネスの可能性がそこに描ける。そしてまた新たな利権を生んでいけるわけだ。人類が存続する限り、あらゆる分野で必ず「教育」が必要だからだ。

土地や建物の権利を持っているA(男性・50代)は、そもそもの建物で教室として使わせないというカードを振りかざして、自分の利権を確保しようと動いている。

経営権を持つB(女性・30代)は、当然のことながら、人事からなにからの決裁権を持っている。それを駆使して動く。

そして実質すべての現場を運営管理しているカリスマ講師(男性・40代)は、自分がいなくなると廻らないことをタテに一歩も譲らない。下手するとここが一番強い。コイツが抜けると生徒ごとごっそり持っていかれる可能性もある。そもそもこのカリスマがいてこれだけの生徒が集まったともいえる。カリスマがいないと発展はないが、経営や運営においてカリスマは常に厄介だ。きっと経営者なら誰しもが苦悩している命題のひとつだろう。

そもそもその権限はすべて、俺とそのドンが共同で持っていた。ドンとの騒乱時に、この3人は俺についてくる、つまりはごっそり新たに創りなおそうという動きをとってしまった。そこで、ドンはこの3人にそれぞれ権利を3分することで、俺からひっぺがした。

それは俺も賛成だった。なぜなら、この3人が思い余ってついてきてくれたとしても、それを駆使する余裕は当時にはなかったからだ。ともすればこの3人の貴重なプレイヤーを無駄ゴマにしてしまう可能性の方が高かった。

たしかこの3人に会うのは3年ぶりだ。3人もこの1年以上、同じ部屋で顔を合わせていないという。裏ではちょいちょいなにかしら繋がってるのかと思っていたが、それもまったくないそうだ。ここにきて、ドンの指し手の妙にあらためて感心した。まさに見事な一手だった。なにより引っぺがされる、奪われる側の俺が、ありがたいと思ってしまっていたわけで。

しかし・・少し遅れて入ったからかもしれんが・・すごい空気だわ・・あれほど見事に連携しあっていた3人が、これほどまでに歪に歪んだ空気を生み出せるものなのだな・・気に人類の本性のおそろしきことよ。

そして、その歪な空気を生み出した張本人である俺は、その重くねっとりとした空気をすべて吸い込んだ上に、浄化して吐き出さないといけない。

そのたった1%の勝率の戦いのために、この3人をいま一度ひとつにする。そのために、わざわざこの3人に集まってもらい、12日の大森海岸でのイベントのために東京に生還するお金があるかないかの状態で、俺もここにいるわけだ。

会合・・の皮切りは、まずはとにかく、すべての混沌の発端は俺が悪いということを、それぞれが悪くないということを認識させ、すべての怒りや恨みつらみを俺に向けさせること。まただよ・・またですよ・・また十字架ですよ、とほほ。

そして、作戦を提案し、それを飲んでもらった上に、なによりのハードルは「ドンに今日の会合があったことを伝える」ことを了承させること。3人がもう後には引けなくなるという効果も当然だが、この会合が成された時点でもうすでにゲームははじまっており、その一手も、大きくゲームを左右する。

そして計36時間にもおよぶ述べ2日間の会合の末、この3点は成就された。怒りの矛先を俺に向けさせるの簡単だった。嫌われるのは得意だからね。問題はその作戦がどんなもので、どうやって2度とあとに引けなくなるドンへの連絡を了承させたか、だが・・

それは、いまここでは語れない。なぜならいままさにその作戦の真っただ中で、この記事自体がその作戦の一部だから。会合の情報をリーク済みだからね、だからこの記事を描いてる。

しかし・・わかってるとはいえ、ほぼ3年・・いやそれ以上か・・に渡る確執・・そしてそれによりそれなりにチカラをつけた有能な3人の念・・もはや怨念を一身に受けるのは、不屈の「げん」は「この肥やしをどう活かそうか。昇華してしまうのはもったいないな」くらいなのだろうが、俺個人としては相当しんどかった。なにせ、そもそもホントに俺が悪いのだから・・

京都~東京、夜行バス往復7000円。夜行バスだから当然、潜伏先も兼ねているので、例の浄化漕(600円)に入る分は残ってる・・とにかく早くに入りたい・・

ところが・・これだけの精度で乗り切ってきた牡蠣の人だというのに・・ここにきて大誤算・・19円足りない・・そうだ・・途中のサービスエリアでお茶を買ってしまったんだった・・

そして仕方なく、例のカフェ(300円)でこれを描いてるわけなのでありんす。

2017-02-08

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